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多摩市をスタートアップの拠点に!インタビュー#3「東京都職員の細川さん、井出澤さん」

「多摩センターの未来デザイン検討委員会(仮称)」では、まちの”つかい方”の可能性を広げるとともに、今後描いていく「多摩センターの将来ビジョン」に多様なまちの声を反映していくため、これまでのワークショップやイベントで出会った人などから、ディープな声を集めるインタビューを行っています。このうちの一部を抜粋して紹介させていただきます。

令和4年10月12日(水)、パルテノン多摩クリエィティブラボにて、東京都デジタルサービス局 スマートシティ担当の細川さん、井出澤さんにお話しを伺いました。


――お二人は東京都でスマートシティに関するお仕事をされているとのことですが、どのような仕事をされているのですか?また、現在の業務における多摩市との関わりや個人的な多摩市の印象などがあれば教えてください。

(細川さん)都庁でも創業支援・スタートアップ支援に関する業務を様々な部署で行っているのですが、私の部署ではスマートシティの視点でスタートアップ支援を行っており、このたび東京都の「スマート東京先進事例創出事業」支援プロジェクトに「多摩センターの将来ビジョン」に関する取組が選定されたことから、現在は多摩市と連携した取組を開始したところです。
ちなみに前の部署では産業労働局で創業支援やスタートアップ支援の業務を行っていましたが、多摩地域は都心部に比べて、スモールビジネスの起業がさかんな印象があります。

サンリオピューロランド前で記念撮影の細川さん

(井出澤さん)私は趣味がランニングなのですが、多摩市にはランニングで何度か訪れたことがあり、歩車分離の道路環境が魅力的に感じられたので、1年ほど前に多摩市に移住しました。
以前は、多摩地域の別の市に住んでいましたが、なかなか多摩市のような歩車分離の環境は多くなく、ランニングをしていても危険を感じることもありましたが、今は景色を楽しみながらランニングを楽しむことができています。特に上之根大通りを眺めながらランニングするのがお気に入りで、紅葉の時期はとても綺麗なので皆さんにももっと知ってもらえたらと思います。

パルテノン大通りで記念撮影の井出澤さん
上之根大通りの紅葉の様子
多摩市内遊歩道のイチョウ

――スタートアップ支援の業務とのことですが、多摩市にそのような企業を呼び込むにはどのようにしたら良いと思いますか?

スタートアップは自然発生的に生み出されるというより、「その土地に引き寄せられる・呼び寄せられる」という性質のものだと思います。具体的には、スタートアップを志す人は、出身大学・企業にバックグラウンドがあるので、どうしても都心部での起業が多くなるということです。
一方で、浜松市では、スタートアップ支援の様々な取組を実践したことで、現在は多くのスタートアップが移り住んでいます。いかにビジネスチャンスがあるか、あるいは街をフィールドに実験ができるなどのメリットを感じてもらえるかが重要なポイントになるのではないでしょうか。

――具体的にはどのような取組からスタートするのが良いでしょうか?

多摩市には大企業が数多く立地しているため、そのような企業と会話できる環境があることは、スタートアップとしては大きなメリットなので、そのような交流の場があっても良いのではないかと思います。
明確な社会課題をお題にしてソリューションの提供を求めるのではなく、漠然と「多摩市をフィールドにどういうことをしたいか」というフラットな聞き方の方が、市側も思いもしなかった提案が出てくることもあります。ただし、過度に期待をかけ過ぎず、お互いに負担感にならないように「まずは会話をしてみる」ことからはじめてみるのはいかがでしょうか。

――それでは、多摩センターにもスタートアップを呼び込む余地はありそうですか?
スタートアップは実験のフィールドがあれば、地方の都市でも喜んで移り住んで来るので、多摩センターにも呼び込む余地は大いにあると思います。むしろ都心から通える距離に立地しているのは、大きなメリットです。
また、スタートアップが社会実験を行うにあたっての一番のボトルネックは、地元自治体の協力が得られないことです。その点、多摩市は協力体制にあるし、加えて、ユーザーとなる地元住民も多くいて、実験フィールドとなる「多摩センター」という場所もあります。資金的サポートも、スマートサービス実装促進プロジェクトなど様々な形で用意されていますので、多摩市を舞台にチャレンジをする環境は十分に整っているのではないでしょうか。

――最後に、今後多摩センターを”つかって”やってみたいことなどがあればお聞かせください。
普段はスタートアップの企業交流会は都心部で実施していますが、今日のお話を踏まえて、今度は多摩地域のスタートアップ企業を対象にした多摩市版の交流会を開催してみたいと思いました。


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